Japanische Klassiker mit Furigana
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ちていせんしゃのかいじん
地底戦車の怪人
海野 十三
Lesen Sie 地底戦車の怪人 (ちていせんしゃのかいじん) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 55.000 Zeichen · 111 Bildschirme
でありますからして、銃弾をわしの背中にくらわせることは、御無用にねがいたいもので……」
と、うしろを向いて、おろおろごえで哀訴した。
「うしろを向いてはならん。それでは前進方向が、くるってくるではないか」
と、黄いろい幽霊は、パイ軍曹を、しかりとばした。
そのそばでは、ピート一等兵が、予備のハンドルを握って、ぶるぶるふるえている。
(おれは、ああいう風に、ぽんぽん叱りつける幽霊の話を、きいたことがないぞ。南極地方には、かわった幽霊が出ると、豆本かなんかに、書いておいてくれればよかったのに……)
と、ピートは、どこまでも、彼を幽霊だと思っている様子だった。
一体、この黄いろい幽霊は、どこから来たのだろうか。もちろん、本当の幽霊ではない。
その謎は、この黄いろい幽霊が、戦車の隅に大きな袋の中に一ぱいつめた食料品をかくしていることによって、とかれるようだ。あの生々しい林檎は、この黄いろい幽霊が、わざと、床のうえにころがしたものであった。――彼は、密航者だった。
だが、なんと風がわりな密航者よ。わざわざ、南極地方へいく地底戦車の中にしのび入るなんて、ただ者ではない。