Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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じごくのししゃ

地獄の使者

海野 十三

Lesen Sie 地獄の使者 (じごくのししゃ) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 75.419 Zeichen · 152 Bildschirme

Aozora Bunko

缶詰の軽さ

もう鑑識課で判別した頃じゃありませんか」

「うむ、それはいいだろう。おい君――」

と検事は、部下のひとりを呼んで、電話をかけさせた。

その部下は、間もなく紙片を手に持って、一同のところへ戻って来た。

「このとおりだそうです」

帆村と検事とが、左右からその、紙片を引張り合って覗いた。

「指紋ハ四人分有リ。ソノウチ事件関係者ノ指紋ハ、旗田鶴彌、土居三津子、本郷末子ノ三名ノ分。他ノ一名ノ指紋ハ未詳ナリ」

鶴彌の指紋があるのは当然として、土居と女中お末の指紋があるとは、事重大であった。それからもう一人未詳の人物が、この事件に関係したことが新たに判明したのだ。一体それは何者だろう?

缶詰の軽さ

興味ある四種の指紋だ。この缶詰の空缶に、四人の指紋がついている。主人鶴彌の指紋がついていることは、何人にも納得がいく。彼はこの缶詰を前にして死んでいたのだから。

しかしこの缶詰を開いたのは、果して彼鶴彌であったかどうか、それはまだ分っていない。またその缶詰が、彼の死に関係があるのかどうかも、まだ分っていないが、帆村探偵はこの缶詰に非常な興味を持ち、とことんまで洗いあげる決心でいる。