Japanische Klassiker mit Furigana
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じごくふうけい
地獄風景
江戸川 乱歩
Lesen Sie 地獄風景 (じごくふうけい) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 53.774 Zeichen · 108 Bildschirme
「やっぱりそうだ。この切口をごらんなさい。決して自然に切れたものではない。何か鋭利な刄物でたち切ったあとです」
刑事の言葉に一同そばへ寄って、繩の切口を見ると、成程、プッツリと一思いに切れている。
「併し、まさか折枝さんが自分で繩梯子を切る筈はないから、風船には外に下手人が乗っていたと考えなければなりません。ところが、この子供も、子供の知らせで驚いて飛び出して見た炊事係の婆さんも、折枝さんが落たあとの風船には、誰も乗っていなかったというのです。僕が駈けつけた時にも、折枝さんが墜落してから二三分しかたっていなかったのですが、風船の附近には誰もいなかった。とすると、この綱は、いつの間に、誰が、どうして切ったのでしょうね」
恋人を失った大野雷蔵が、青い顔をして、さも不思議そうに云った。
「サア、それですて。私も今それを考えていた所ですよ」
木島刑事が、意味ありげに答えた。彼は已に何事かを悟っている様子だ。
それから、一同建物の一室に引上げて、検事の取調べを受けたが、詳細に書いていては退窟だから、重要な部分丈けを抜き出して記して置く。
先ず第一に、三谷少年の臨終の言葉に従って、彼の日記帳が調べられた。