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Japanische Klassiker mit Furigana

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ちきゅうをねらうもの

地球を狙う者

海野 十三

Lesen Sie 地球を狙う者 (ちきゅうをねらうもの) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 14.493 Zeichen · 30 Bildschirme

Aozora Bunko

もしあれが火星の生物だとしたら、余は生命の危険を感じる。なぜなら、そやつは人間界の情報をあつめるため怪しまれることなくわれらの同胞に近づく手段として、いつ余と入れかわらないともかぎらないからである。だが今さら余が騒いでもなにになろう。火星の生物に手向かうことは不可能だ。ただ余は、ここに『死後のメモ』を書きのこして、万一の場合の参考にする」

尊い博士の手記であった。それが手にはいらなければ、サチ子も僕も、どうなったかわからない。

火星の生物が、なぜ高等植物の進化したものであるか分らないが、植物であることは、偽博士の身体の中からでてきた草色のどろどろの粘液が、それを証明していると思う。それを疑う人は、そこから一本の草をとってきて、どんな汁が出て来るかねじってみるがいい。

火星の生物は、サチ子を喰べようとしたのであった。その前に、彼はまず轟博士を喰い、その次に下婢のマリアを喰べたのだ。博士の小屋の裏手にある三本椰子の下、サチ子がみつけたバラバラ死体の埋めてあった所を掘り返してみると、その中から、果然老いた男と若い女と都合二体の骨格や、喰いかけの手足などがでてきたことによっても知れる。