Japanische Klassiker mit Furigana
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ちきゅうようさい
地球要塞
海野 十三
Lesen Sie 地球要塞 (ちきゅうようさい) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 71.834 Zeichen · 144 Bildschirme
これを聞いた提督は、ぎくんとしたようであった。彼は強いて平心を装い、カーテンを揚げて窓から外を見た。
“見えるだろう。この旗艦ユーダ号につづく主力艦隊の諸艦が”
X大使のこえは、意地悪い響をもっている。
“さあ、見たまえ。後続艦オレンジ号が、これからどんなことになるか”
私は大使の代弁をしながらも、大使が戦艦オレンジ号に対して何をするのかと、好奇心にかられた。
ピース提督は、今や不安の色をかくす余裕もなく、窓外を注視している。
“さあ今だ。戦艦オレンジ号を見ているがいい”
X大使は、あざけるようにいった。私もまた、その口調を真似て、ピース提督にぶっつけた。
その刹那であった。
有り得べからざる奇蹟――提督にとっては、全く有り得べからざる奇蹟が海上において起ったのである。
見よ、戦艦オレンジ号は、とつぜん艦首を水面から持ち上げた。赤いペンキで塗った膨れあがったバルジが、海面から現われた。そして、なおも艦首は高く引き上げられていく。甲板では、大騒ぎが始まった。
もう四十五度ほど傾いた甲板を、水兵達は滑りおちまいとして、懸命に舷索や煙突にぶら下っている。恐怖と狼狽のあまり、海中へとびこむ水兵もいる。