Japanische Klassiker mit Furigana
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ちきゅうようさい
地球要塞
海野 十三
Lesen Sie 地球要塞 (ちきゅうようさい) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 71.834 Zeichen · 144 Bildschirme
「えっ、原因は何だ?」
と、私は叫んだが、オルガ姫は、
「舵器が、壊れました!」
と、同じ言葉をくりかえすばかりである。
私は反射的に、赤外線望遠鏡に目をあてて、視野を切りかえた。すると、鏡底に、敵の潜水艦の巨大な舳が現われたと思うと、さっとレンズの前を横ぎって消えたのを認めた。
「あっ、別な敵だ。背後から襲撃しやがったんだな。オルガ姫、いま背後を掠めて通ったやつを追いかけろ」
「はい」
オルガ姫は、素直にそう答えた。
しかし私はすぐさま、自分の出した号令の無意味さに気がついた。敵を追いかけろといっても、舵器がこわれてしまったのでは、どうにもならないのだ。わが潜水艇は、水中を走りだした。ただ、走りまわるだけであった。見当も何もあったものではない。わが舵器を壊して得々たる敵の潜水艦に、復讐の一弾を見舞うどころの騒ぎではないのだ。
事態はわれわれに、いよいよ不利となってきた。
「どうなるのだ、これから……」
さすがの私も、ちょっと不安な気持になった。うっかりしていると、このまま岩礁にでも舳を激突させ、不本意な自爆をやるようなことにならぬとも限らない。いや、限らないどころかその虞れが、充分にあるのだ。