Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

さかたのばあい

坂田の場合

豊島 与志雄

Lesen Sie 坂田の場合 (さかたのばあい) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 14.335 Zeichen · 29 Bildschirme

Aozora Bunko

」

「うむ、実際的に使ってる、そしてこの相場そのものは架空だ。そこがおかしいんだ。」

「どうしてです。初めから、お伽噺だといってたじゃありませんか。打出の小槌だといってたじゃありませんか。小槌そのものは架空の観念でも、打出される小判は実質的なものでしょう。そういう……お伽噺じゃあいけませんか。」

「はじめはお伽噺のつもりだった。だから、どこまでもお伽噺にするために、数字のままにしておいて、決して不動産にはしていない。けれども、やはり、すっかり現金というわけにはいかない。株券や公債にもなってくる。公債の方はよいとして、株券の方は、多くなるとどうしても、事業というものが背景に考えられてくる、もう架空のものではなくなる。これはお伽噺の崩壊だ。」

「そんな、背景なんか、考えるには及びませんよ。それとも、主旨に反するのでしたら、全部現金と公債とにしたらいいでしょう。」

「今それを考えてるんだ。」

「じゃあ明日にでも実行なすったら、それでいいじゃありませんか。」

「それはいい。然し、この通り、もう三十七万に達している。五十万になるのは間もなくだ。五十万になれば、百万になるのはたやすい。