Japanische Klassiker mit Furigana
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こうふ
坑夫
Lesen Sie 坑夫 (こうふ) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 141.690 Zeichen · 283 Bildschirme
火の気がなくってはとうていやり切れるものじゃない。
自分が好い加減な所へ席を占めて、いささかながら囲炉裏のほとぼりを顔に受けていると、今度は存外にも度外視されて、思ったよりも調戯われずに済んだ。これはこっちから進んで獰猛の仲間入りをしたため、向うでも普通の獰猛として取扱うべき奴だと勘弁してくれたのか、それとも先刻のジャンボーで不意に気が変った成行として、自分の事をしばらく忘れてくれたのか、または冷笑の種が尽きたか、あるいは毒突くのに飽きたんだか、――何しろ自分が席を改めてから、自分の気は比較的楽になった。そうして囲炉裏の傍の話はやっぱりジャンボーで持ち切っていた。いろいろな声がこんな事を云う。――
「あのジャンボーはどこから出たんだろう」
「どこから出たって御ジャンボーだ」
「ことによると黒市組かも知れねえ。見当がそうだ」
「全体ジャンボーになったらどこへ行くもんだろう」
「御寺よ。きまってらあ」
「馬鹿にするねえ。御寺の先を聞いてるんだあな」
「そうよ、そりゃ寺限で留りっこねえ訳だ。どっかへ行くに違えねえ」
「だからよ。その行く先はどんな所だろうてえんだ。やっぱしこんな所かしら」