Japanische Klassiker mit Furigana
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しおをのせたふね
塩を載せた船
小川 未明
Lesen Sie 塩を載せた船 (しおをのせたふね) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 5.881 Zeichen · 12 Bildschirme
若者は、びっくりして、年とった船長をながめました。
「おまえさんは、だれなのじゃ。」
船長は、こう若者にたずねました。
若者は、自分の父親が、海嘯で滅びてしまったこの町を、ふたたび新しく建てた人であることを語りました。船長は、うなずきました。
「なかなかりっぱな町になった。私は、昔の町もよく知っている。私は、昔から、この町に塩を積んでくるのだ。」と、船長はいいました。
「塩をですか?」
「そうじゃ、この町では、塩ができないのだ。」と、船長は答えました。
船長は、しばらく若者の顔を見ていましたが、
「おまえさんは、夢でも見なかったかな。」といいました。
若者は、このごろになって、不思議な夢をつづけて見たことを話しました。すると船長は、
「それはみんなほんとうのことなのだ。おまえさんと、おまえさんのお父さんの昔のことを知っているものは、私ばかりじゃ。哀れな小僧や、娘や、母親がいるのは、そんなに遠方の町ではあるまいから、おまえさんはその小僧と娘と盲目の按摩を探しなさるがいい。人間というものは、意外なところに、不思議な因縁がつながっているものだ。私は、また来年か、来々年、もう一度この港に塩を積んではいってこよう。