Japanische Klassiker mit Furigana
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しおをのせたふね
塩を載せた船
小川 未明
Lesen Sie 塩を載せた船 (しおをのせたふね) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 5.881 Zeichen · 12 Bildschirme
目がさめると、これもやはり夢でありました。若者は、どういうものか、この少女の顔もこのときから忘れることができませんでした。
「俺は、どうしてこんな夢を見るのだろう。もっと愉快な夢を、なぜ見ることができないのか。おもしろい、愉快な夢は、みんなほかの人が見つくしてしまったというわけでもあるまいが。」と、彼は思いました。
この世の中におもしろい、楽しい夢がなくなってしまった時分には、どこからか船に乗せていろいろな夢をもってきて、港に着いてから、人の知らぬ間にまき散らすのだと、いつかこの町に入ってきた巫女がいったということでした。
どんな船が、どんなような色の帆を掛けて夢を運んでくるか、まだだれも見たものはなかったのです。
ある夜、若者は、第三の夢を見ました。
暗い晩に、雪の凍った、細道を歩いてゆくと、あちらから笛を吹いて、とぼとぼと歩いてくる年とった盲目の女按摩に出あいました。
「おまえさんはこの年になって、どうしてこんな寒い晩に働かなければならないのか。」と聞きますと、
「私は不幸な女です。最初夫をもって、かわいらしい男の子が生まれると、夫は、その子供を連れて家を出てしまったっきり帰ってきませんでした。