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Japanische Klassiker mit Furigana

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つぼいさかえさくひんしゅう『こよみ』かいせつ

壺井栄作品集『暦』解説

宮本 百合子

Lesen Sie 壺井栄作品集『暦』解説 (つぼいさかえさくひんしゅう『こよみ』かいせつ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 2.749 Zeichen · 6 Bildschirme

Aozora Bunko

良人や息子を獄中に送った女の人々のよい相談あいてであるばかりでなく励ましてであった。子供のうちから体で働いて生きながら、そのような人生の中に美しいもの、愛くるしいもの、素朴で、うそのない親愛なものの存在するのが、働く人々の宝であることを感じて生きて来た婦人の一人である。自身、人間の生活に何かのよろこびをもたらさずにはいられない栄さんが、世間も文学もあの息苦しさと人為的な形にしいられるなかで、こらえ切れなくなった息を一つ深く深く吸いこみ、さて、と立って襷をかけ、動き出したのが、「暦」そのほかこの集にもおさめられたいくつもの作品であったのではないかと思う。「暦」にしろ、「女傑の村」にしろ、盲目の女の子を語る「赤いステッキ」、子供の労働を、ひとりでにいつか遊戯と絡まり合う自然の姿で描いた「桃栗三年」、不幸だった女がみかん畑の日雇い婆さんで暮している晩年に、ふとあったかい人生の道づれを見出す「三夜待ち」、それぞれの題にふくらみと生活性がこもっているとおり、すべてこれらの物語は、読者のこころにふれ、人生は生きるに価するところである思いを与える。だが、壺井栄さんは、ただたくまないたくみさで、あれからこれへと人生風景を語っているのではない。