Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

へんなおとこ

変な男

豊島 与志雄

Lesen Sie 変な男 (へんなおとこ) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 40.508 Zeichen · 81 Bildschirme

Aozora Bunko

両方を強く燃え立たして、ただどちらに就くかだけが問題です。野蛮時代は、いろんな火がごっちゃに燃えていたのですが、その火を選り分けて、純粋な焔を立てさせるのが文明です。そして肝要なのは、そのいろんな焔のどれに就くかという方向だけです。焔を弱める必要はありません。」

「それなら、ただ一つの火だけ燃やしたらいいじゃないですか。」

「それはキリスト教の云う言葉です。ギリシャの多神教ではそんなことは云いません。そしてキリスト教では、三位一体なんてことを鋭いていますが、あの神は実は人間ではなく怪物で、ギリシャの多神教の神々こそ本当の人間です。」

「それでは一層のこと、人間を止してしまった方がいいわけですね。」

「そうです。」

今井が余り無雑作に肯定したので、中村は一寸意外な顔付で口を噤んでしまった。それから多少皮肉な調子で、病院に人体解剖を見に来ないか、人の頭の割れたのより遥かに参考になるかも知れない、などと云い出した。

「そんなものは駄目です。」と今井は答えた。「死んだ身体の解剖や、麻睡された者の手術なんかは、学者にしか用のないものです。はっきりした意識を持ってるぴんぴんした人体の解剖なら、私も是非見たいと思うんですが、そんなのは、野蛮人の間にしかないでしょう。