Japanische Klassiker mit Furigana
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やこうちゅう
夜光虫
織田 作之助
Lesen Sie 夜光虫 (やこうちゅう) von 織田 作之助 (おださくのすけ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 66.871 Zeichen · 134 Bildschirme
しかし、そろそろ君も太陽の光の下へ出たらどうだ」
道子も必死だった。
「兄さん、お願いです。仕事して頂戴! 折角今日こうして許していただいて、うちへ帰っても、今まで通りだったら、何にもならないわ」
伊部は暫く考えていたが、やがて、
「よし、やろう。あの刺青が燈台もと暗しでおれの家の近所で植えつけられたのも、何かの縁だ。それに、おれはあの青蛇団と留置場の中ですっかり仲良しになったんだよ。彼等の気持は、おれが一番良く知ってるんだ。大量手術でむつかしいが、彼等の背を真白にしてやることは、彼等の心の汚れを取るばかりでなく、同時におれのデカダンスのクリニングになるかも知れない。そう思えば、ヤリ甲斐はあるかも知れないよ。あはは……」
伊部の口から久しぶりにいきいきした朝の笑い声だった。
作者にこの物語を一まずここで終ることにする。豹吉やお加代や亀吉がやがて更生して行くだろう経過、豹吉とお加代、そして雪子との関係、小沢と道子の今後、伊部の起ち直りの如何……その他なお述べるべきことが多いが、しかしそれらはこの「夜光虫」と題する小説とはまたべつの物語を構成するであろう。