Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
やこうちゅう
夜光虫
織田 作之助
Lesen Sie 夜光虫 (やこうちゅう) von 織田 作之助 (おださくのすけ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 66.871 Zeichen · 134 Bildschirme
「なるほど、家を飛び出すだけあって、あんたも随分おつな科白が飛び出すわね。しかしわれらのペペ吉が惚れるもあろうに、ストリート・ガールにうつつを抜かした――というのはあんまりみっとも良い話じゃないわよ」
ペペ吉とは豹吉の愛称だ。むかし「望郷」という仏蘭西映画にペペ・ル・モコという異色ある主人公が出て来たが、そのペペをもじったのか、それとも、ペッペッと唾を吐く癖からつけたのか。
「ストリート・ガール……?」
人を驚かすが自分は驚かぬという主義の豹吉も、さすがに驚きかけたが、危くそんな顔は見せず、
「――嘘をつけ!」
「そんな怖い眼をしないでよウ。――嘘でない証拠には、あたしはちゃんとこの眼で見たんだから。ゆうべ雨の中で男を拾ったところを」
「どこでだ……?」
「戎橋……相手の男まで知ってるわ。首知ってるどころじゃない。名前をいえば、針が足の裏にささったより、まだ飛び上るわよ」
「言ってみろ、どいつだ……?」
「ガマンの針助……」
と、言って、にやりと笑うと、
「……に、きいてごらんよ」
「じゃ……? あはは……。担いでものらんぞ、あはは……」
豹吉はわざと大きく笑ったが、しかし、その笑いはふと虚ろに響き、さすがに狼狽していた。