Japanische Klassiker mit Furigana
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あやかしのつづみ
夢野久作怪奇幻想傑作選 あやかしの鼓
夢野 久作
Lesen Sie 夢野久作怪奇幻想傑作選 あやかしの鼓 (あやかしのつづみ) von 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 76.558 Zeichen · 153 Bildschirme
もっともソンナのは大抵御本好きの方に限るようですね。珍しい本だと思えば高価そうだし、欲しさは欲しし……店番のオヤジの面ア間抜けに見えるし……てんで、相当お立派な御人格の方がツイ、フラフラとお遣りになるのが病み付きになってダンダン面白くなって来る。そこんとこだけは良心が磨り切れちゃってトテモ人間業とは思えないくらい大胆巧妙になっておいでになるんですから、お相手を仰付けられた本屋は叶いませんや。……しかし有難いもので……何度もその手を喰って慣れて参りますと大抵わかりますよ。どうもあの人が臭いってね。丁稚が云うものですから、気を附けておりますと手口から何からスッカリわかっちまいます。しまいには入口からノッソリ這入ってお出でになる態度を見ただけでもアラカタ見当が附いて来ます。……サテはオヤリ遊ばすな……とか遊ばさないナ……とかね。ヘヘヘ。
面白いのはその万引した本を、持って帰って読んでしまってから、ソッと返しに来る人があるのです。御承知の通りこの頃の小説本と来たら、昔のエライ連中が書いたのと違って、一度読んじゃったら二度と読む気になれないものが多いらしいんです。