Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
あやかしのつづみ
夢野久作怪奇幻想傑作選 あやかしの鼓
夢野 久作
Lesen Sie 夢野久作怪奇幻想傑作選 あやかしの鼓 (あやかしのつづみ) von 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 76.558 Zeichen · 153 Bildschirme
と未亡人は一層高い調子で止め度なく高笑いをした。私はクラクラと眼が眩みそうになって枕の上に突伏した。
「あのね……」
と未亡人はやっと笑い止んだ。その声はなめらかに落ち付いていた。私の枕元に坐り直したらしい。
「音丸さん。よく気を落ちつけて、まじめにきいて頂戴よ。あなたと私の生命にかかわることなんですから。よござんすか……。あたしね。この間往来でお眼にかかった時にすぐにあなただということがわかったのです。だって若先生の戒名をあなたが落したのを拾ったんですもの。それから妻木を問い訊してあなたと御一緒にお菓子をいただいたあと、それを隠そうとしたことを白状させました。そうしてそれと一緒にあなたのお望みのお話も妻木からきいたんです。ですからあの手紙を書かせたんです。そうしてその時にもう今夜の事を覚悟していました。よござんすか」
「覚悟とは……」
と私は突然に起き直って問うた。けれども未亡人の燃え立つような美しさと、その眼に籠めた情火に打たれて意気地なくうなだれた。
「覚悟ったって何でもないんです。私は妻木に飽きちゃったんです。血の気のない影法師みたいな男がイヤになったんです。