Japanische Klassiker mit Furigana
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おおきなかに
大きなかに
小川 未明
Lesen Sie 大きなかに (おおきなかに) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 5.912 Zeichen · 12 Bildschirme
」と、家の人たちはいっていました。
太郎は、おじいさんが、晩までには、帰ってくるといわれたから、きっと帰ってこられるだろうと堅く信じていました。それで、どんなものをおみやげに買ってきてくださるだろうと考えていました。
そのうちに、日が暮れかかりました。けれど、おじいさんは帰ってきませんでした。もうあちらの野原を歩いてきなさる時分だろうと思って、太郎は、戸口まで出て、そこにしばらく立って、遠くの方を見ていましたけれど、それらしい人影も見えませんでした。
「おじいさんは、どうなさったのだろう? きつねにでもつれられて、どこへかゆきなされたのではないかしらん?」
太郎は、いろいろと考えて、独りで、心配をしていました。
「きっと、天気が悪いから、途中で降られては困ると思って、今夜はお泊まりなさったにちがいない。」と、家の人たちは語り合って、あまり心配をいたしませんでした。
しかし太郎は、どうしても、おじいさんが、今晩泊まってこられるとは信じませんでした。
「きっと、おじいさんは、帰ってきなさる。それまで自分は起きて待っているのだ。」と、心にきめて、暗くなってしまってからも、その夜にかぎって、太郎は、床の中へ入って眠ろうとはせずに、いつまでも、ランプの下にすわって起きていたのでした。