Japanische Klassiker mit Furigana
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たいくうまかん
大空魔艦
海野 十三
Lesen Sie 大空魔艦 (たいくうまかん) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 31.098 Zeichen · 63 Bildschirme
危険きわまりない芸当だった。ただ大佐は船首に近い位置にうつっていたので、残った隊員よりはずっと氷の上に出ていた。
「隊長、あぶないです。もうとびおりて下さい」
氷上では、無事に避難した隊員が手をふりながら、口々に大月大佐に飛びおりるようにすすめる。
「まだ誰か残っている。もう二人いる。おい頑張れ。俺は、お前たちが出ないまでは、ここにつかまって見ているぞ」
隊長大月大佐は一身を犠牲にして、逃げおくれた二人の隊員を元気づけた。
「おお、ううん、ううん」
二人の隊員は隊長の声に元気づいた。そして無我夢中で断崖のように見える傾いた甲板をよじのぼった。
「もう一息だ。それ、頑張れ。一木に二村!」
隊長の声は、ますます大きくなる。
「よ、よいしょ。うぬっ!」
とうとう一木が氷上にとびついた。つづいて二村が飛んだ。
そのころ、まるで棒立ちになった若鷹丸は、そのまま矢のように海中に沈んでいった。
「あっ、隊長、危い!」
隊員たちが異口同音に叫んで、手で眼を蔽ったとき大月大佐の巨体は、もんどりうって氷上に転がった。
と、それと入れ替えのように、若鷹丸の船影は、全く氷上から姿を消し、海底ふかく沈没してしまった。