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Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 145.722 Zeichen · 286 Bildschirme

Aozora Bunko

と白雲が言いますと、駒井が、

「なるほど、そういわれればそうですね」

ほどなく馬場のようなところへ来て見ると、射撃の練習は今にはじまったことではないと見えて、場の一方に的が幾つもかけてありました。

ここで駒井が三十間、五十間、百間と位置をかえて鉄砲を打つのを、田山白雲が見て感心しました。

「なるほど、商売商売だ」

小さな厚紙の的をかけて置いては、それを、パチリパチリとうちおとしてゆく駒井の手腕は鮮かなもので、全く風采に似合わないはなれ業であると感心しないわけにゆきません。ことにこの鉄砲そのものが自分の手で作られ、英国製のスナイドルというのを分解して、それに自分の意匠を加えたものだと聞いては、舌をまかずにはいられません。

すべて人は、自分の持っていない知識経験には、ことに驚嘆し易いもので、その驚嘆から、嫉妬も起れば、尊敬も湧くものでありますが、田山白雲が、駒井甚三郎に大なる敬意を持ったのは、この鉄砲の手腕から起りました。

「着弾距離はどのくらいですか」

「左様、これは六百間までは有効のつもりですが……」

「従来のものとの比較はどうですか」

「それは着弾距離において、三分の一以上はすぐれているでしょう、しかし、特長はこの元込めにあるのです、これがもう少し思うようになると、日本の戦争が一変します」