Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 145.722 Zeichen · 286 Bildschirme
「いや、どうもおかげさまで、大へんによい学問を致しました、まことに結構な建前で……」
こんなお座なりを言ったがんりきの百蔵は、未練気もなく、この寺を辞して出て行ってしまいました。
そのあとで、弁信は、再び縁の下から這い出した茂太郎をつかまえて、
「支那の道州というところは、どういう土地のかげんか、背の低い人が出るのだそうですね、大人になって身の丈が三尺しかないのが出るのだそうです。で、それを矮奴と名付けて、年々、朝廷に奉ることになっていたのです」
「背の低い人間を天朝様へ上げるの。そうして、天朝様では、それを何にするの」
「珍しいから朝廷へ置いて、お給仕にでも使うんだろうと思います、それを道州任土貢といいました」
「ジンドコウ?」
「ええ、土地の産物を貢物にするという意味なんでしょう」
「そうですか」
「その度毎に悲劇――が起るんですね。つまり任土貢に売られるものは、親も、子も、兄弟も、みんな生別れです、嫌ということができません」
「それは無理でしょう」
「無理です。それですから白楽天が歌いました、任土貢寧ロ斯ノ如クナランヤ、聞カズヤ人生ヲシテ別離セシム、老翁ハ孫ヲ哭シ、母ハ児ヲ哭ス……ある時、その道州へ陽城という代官が来ました」