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Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 145.722 Zeichen · 286 Bildschirme

Aozora Bunko

昔は、わたしが歌を教えて上げたんだけれど、今ではわたしより上手になってしまったわ」

「ははあ、そんなに歌が上手でしたか」

「上手ですとも。あなた、それで、あの子は声がよくって、歌うのが上手なだけではないのよ、自分で歌をつくって、自分で歌うのよ」

「そうですか、それはめずらしい」

「一つ歌ってお聞かせしましょうか」

「どうぞ」

「わたしは茂太郎ほどに上手じゃありませんけれど、それでも茂太郎のお師匠さんなのよ」

「何か歌ってお聞かせ下さい」

「何にしましょうか」

「何でもかまいません」

「それでは、わたしが茂太郎に、はじめて歌の手ほどきをして上げた、あれを歌いましょうか」

「ええ」

「それは子守唄なのよ」

「子守唄、結構ですね」

「それでは歌いますから、よく聞いていらっしゃい」

といって、女は胸に抱いているものをあやなすようにして、

ねんねがお守は

どこへいた

南条長田へとと買いに

そのとと買うて

何するの

ねんねに上げよと

買うて来た

ねんねんねんねん

ねんねんよ

そうすると、女が歌の半ばにほろほろと泣き出してしまいました。

田山白雲は胸を打たれて気の毒なものだと思いました。この年で、この容貌で、そしてこの病。