Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 159.272 Zeichen · 313 Bildschirme
誰も知っている通り、当時、江戸の町には三大剣客の道場があった。神田お玉ヶ池の北辰一刀流千葉周作、高橋蜊河岸の鏡心明智流の桃井春蔵、それと並んで、練兵館の斎藤弥九郎。おのおの門弟三千と称せられて、一度その門を潜らぬものは、剣を談ずるの資格がない。
殺気満々たる長州の壮士連十余人の一団は、斎藤の道場を微塵に叩き潰す覚悟をきめてやって来たのだから、その権幕は、尋常の他流試合や、入門の希望者とは違う。
ところで、これを引受けた斎藤の道場には、長男の新太郎がいない。やむなく、次男の歓之助が出でて応わねばならぬ。
歓之助、時に十七歳――彼等壮士の結構を知るや知らずや、従容として十余人を一手に引受けてしまった。
もとより、修行のつもりではなく、復讐の意気でやって来た壮士連。立合うつもりでなく殺すつもり。業でいかなければ、力任せでやっつけるつもりで来たのだから、その猛気、怒気、当るべからざる勢い。歓之助、それを見て取ると、十余人を引受け、引受け、ただ単に突きの一手――得意中の得意なる突きの一手のほか、余手を使わず、次から次と息をつかせずに突き伏せてしまった。
哀れむべし、長州遠征の壮士。