Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 159.272 Zeichen · 313 Bildschirme
た時代の政党に異ることなく、文学というものを、極めて低劣な手練手管にして、体裁だけは高尚がっておりました。
ロシヤのトルストイが「戦争と平和」を脱稿したのは、この前年であります。フランスのユーゴーが「哀史」を公けにしたのは、その五年ほど以前であります。英のラスキンが美術論から、社会改良の理想に進んで行ったのも、この時代のことであります。
しかるに、日本の文学界は前申す通りの、お山の大将とそれを取巻く寄生文士、その争うところは、裸物を表に出してはいいとか悪いとか、クッついたり、ヒッついたりの題目をさし止めるとは横暴無礼、奇怪千万と血眼になること、馬琴という奴は、戯作者の境涯を脱して、道学者気取りで癪だから、猫の草紙を作って、その八犬伝を冒涜してやれ! 彼等のなすところは、せいぜいそんなものでありました。
仏頂寺弥助は、その翌日、蝦蟇仙人を描いた床の間に柱を背負って坐り込み、こんなことをいいました、
「なあに、吾々が手を下すまでもなく、見る人の眼が肥えていさえすれば、にせものが百人出ようとも、あえて問題にするまでもなく自滅あるのみだが、如何せん、あんなのを人気にするほど盲目千人の世だから、少しは眼を醒まさせてやる必要がある――いけないのは、あの者共の周囲について、煽てたり、提灯を持ったりする奴等で、菓子折の一つ