Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 74.962 Zeichen · 145 Bildschirme

Aozora Bunko

平湯峠の上、峠といっても、この辺では最も容易い峠のうちで、乗物ですれば知らぬ間に過ぎてしまうほどの峠――それでも峠の上の地蔵堂らしいところの前で、ちょっと馬を休ませ、駕籠の息杖を休ませました。馬上で、平湯の方をふり返ったお雪は、なんとなく名残りの残るものがあるように覚えました。

万事をいたわる久助を――かりそめながら犠牲にあげるという心持に打たれて、見るに忍びない気にもなりました。

十

平湯峠の上で一行が暫く休んでいる時に、後ろから、つまり自分たちがいま出て来たところの平湯の方から、息せき切って上って来る数多の人々を認めました。

まもなく、その一行は、ここまで登りつめてしまった。非常に急いでいた旅ではあるらしいが、さすがにここに来ると、一息入れないわけにはゆかないから、その一行も、お雪ちゃんの馬の程遠からぬところへ荷物を置いて、ちょっと挨拶のようなことを言いながら休みました。

都合七八人の人が、いずれも弓張提灯を絞って、つき添っているのは、夜通しの旅であったことを想わせ、その人たちが、真中にして担いで来たものが釣台であり、戸板であるのに、蒲団を厚くのせていることによって、これは急病人だと思わせられます。