Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 74.962 Zeichen · 145 Bildschirme
毛色の変った人物といえば、近頃てこずった難物――と申し上げては少々恐れ多いが、とても扱いにくいエラ物がおいでになって、拙者も弱り切っている。そうだ、君でも当分あの方のお傍にいて、お伽をつとめてもらうと助かるがなあ――
十六
兵馬は、その「新お代官」の謂うところの難物――というのが、何人であるかを知らず、押して尋ねてもみないで、その夜は辞して帰り、その翌日はまたも昨日と同じ道場で、稽古をつけてやっていると、そこへ不意に、一人の小冠者が走せつけて来ました。
小冠者といっても、これは兵馬がしばしば驚かされつけている宇治山田の米友の類ではありません。年は十七八、ほぼ兵馬と同年輩だが、一見、小冠者というよりも、貴公子というべきものであることは確かです。
薄化粧しているかとおもわれる白面紅顔に、漆のような髪の毛を、紫紐できりりと結び、直垂を着て、袴をつけ、小刀は差して太刀は佩き、中啓様のものを手に持って、この道場へ走り込むと、さしもの猛者どもの中を挨拶もなく、ずしずしと押通り、兵馬の稽古している直ぐ後ろへ立入り、じっと瞳を凝らして兵馬の稽古ぶりを注視したものです。