Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 86.467 Zeichen · 168 Bildschirme
紙屑を紙屑として売った日には、それこそ二束三文にも足りませんが、これを大納言だの、大御所様の御直筆だのと言って売り立てれば、大金になりやしょう。
それを土台に、次から次へと大儲けを致そうと存じますが、いかがなもので……
こういうたわごとを、がんりきが黙って聴いていてやると、この紙屑屋、なかなか抜け目のない奴だと見直さないわけにはゆきません。
土地では渾名をのろまの清次、のろまの清次と言い、当人もそれで納まっているらしいが、どうしてどうして、のろまどころではない、ああして深夜、焼跡せせりをやろうという冒険心から見ても、こいつ、上べはのろまに見せて、儲けることにかけては油断もすきも無い奴だ。
こんなのに、京大阪へ出て紙屑を売り崩されては、紙屑の相場が狂うに違いない――なんぞと、がんりきが考えました。
だが、なんにしても、今まで単純なるのろまの紙屑買いだとばかりタカをくくっていた奴が、ひとり喋らせて置くと、講談師以上の雄弁家であることに、がんりきもほとほと面負けがしないではありません。
この紙屑買い、のろまの清次の哲学は、何でも仕事をしようとすれば、一も二もおひろめである、広告である、宣伝である。