Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 254.021 Zeichen · 495 Bildschirme
仙台領と南部領とは、かなり入組んでいると聞いたが、領分が違ってくると、これで自分の旅をする気分も相当に変えねばならないことがあるものだ。
漂浪を生活としている自分は、習い性となって、これでおのずから、郷に入っては郷に従うのコツを覚え込んでいる。仙台領へ来ては、仙台領の人となりきったつもりでいるが、まだ南部領の人となった心構えは出来ていない。今ああやって、早舟でやって来る役人が、仙台領の人であるならば仔細はないが、南部領の人であってみると、そこに相当の気分を転換してかからねばなるまい。よしよし、ここに駒井甚三郎から借りて来た最新式の遠眼鏡というものがある、この地点へ、この視官の飛道具を押据えてからに、あの早舟がいかなる性質の人を乗せて来て、こちらのわやわやをどう捌くか、これを見定めての上で、おもむろに天王山を下るも遅くはあるまい。
田山白雲は、こんなような考えを起して、いったん下りかけた小丘を、また頂上まで上りつめて、そうして、遠眼鏡を取り直した時分に、早舟は早くも岸へ着きました。
六
今まで、船頭共だけであしらい兼ねていた問題の川破りの男が、やがてこの早舟で来た役人たちの取調べに引渡されてしまい、そこで役人たちが川破りを受取って、実地取調べにかかる段取りになってみると、白雲もここに超然と