Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 254.021 Zeichen · 495 Bildschirme
手筋がよくて、師匠からも見込まれたものなんだ、それを貴様、どこで聞いて来た」
「でげしたか。さような真剣な御質問でげすと、鐚助も恐縮――どこで聞いたとおたずねになりましても、よそほかから伺うところもございません、お絹様から伺いやした」
「そうか、あの女は、おれの子供時分からのことを知っている、知らないにしても、人から聞いているだろう」
「まずその如くでげす、大殿様が、あれでなかなか武芸のお仕込みはやかましくていらっしゃったものでげすから、幼少の折より若様へは、みっちり武芸をお仕込みの思召しで、ずいぶん厳しかったものなんだそうでございます」
「その通りだ、子供の時分から、いい師匠についてやらせられたのだ、だが、仕込まれた武芸の稽古より、仕込まれない外道の稽古の方が面白くなってしまったのが、この身の破滅だよ」
「につきまして、憎いのは、あのお絹様て御しんぞなんでげす」
「どうして」
「憎いじゃがあせんか、肉を食っても足りねえというのが、あの御しんぞなんでげす、憎い女でげす」
「どうして、お絹がそんなに憎い」
「先殿様に、それほど御寵愛を受けておりながら、その若様を、そんなにまで破滅に導いた、その有力な指導者は、つまり、あのお絹様じゃあがあせんか」