Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 254.021 Zeichen · 495 Bildschirme
「えッ?」
百四
「えッ」と金公は、主膳の一文句ごとに仰山らしくクギリをつける。神尾は物凄い顔をしてつづける。
「日本へ来ている毛唐の奴は、見ゆる限りの日本の女を択り取りだ、こっちの人間は毛唐の女に対してそうはいかぬ、相手にしたくとも、こっちへ来ている毛唐の女の数は知れている、択り好みするわけにはいかねえのだから、見たとこ勝負だ、一昨日異人館で見た、あの支配人のかかあというのがよろしい、いいも悪いもない、あれに決めた、貴様、あの毛唐の女房とひとつ、水入らずで一杯飲めるように取持ちをしろ」
「これは奇抜でげす、ズバ抜けた御註文でげす、さすがの鐚公、すっかり毒気を抜かれやしてげす」
「どうだ、いやとは言えまい、こっちからお為ごかしにお絹を連れ出して、異人館へハメ込んで置くのを大目に見てやっている以上は、あっちから相当の奴を、こっちへ廻させる、それが交易というものだ――交易の講釈は貴様がお師匠で、飽きるほど聞かされている、いやとは言えまい」
「いやどうも、敵すべからずでげす、何とあいさつを致していいか、鐚助、このところ返答に窮す」
「窮することはない」