Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 254.021 Zeichen · 495 Bildschirme
それから、繊々たる鴉黄をのぞみながら、ふらりふらりと館を浮かれ出して、これもたしかにこの長浜の町のいずれかに没入しているに相違ないところの、お銀様という暴女王のいどころを突留めて帰らなければならない。
少なくとも、今晩もう一晩は、この長浜の町の夜を、夜もすがら漁ってみなければ胆吹に帰れない、という目的を米友は、ひそかに胸に秘めているものですから、いずれ一応はこの浪人の勧誘に応じて、あるところまではついて行き、それから先は臨機応変にごまかしてしまおう――といったようなはらでついて行きました。
釣竿をかついで、すっくすっくと先に立って行く浪人の背丈は、普通よりは甚だ高い。ちょっと青嵐居士とでも言いそうな恰好をしている。それに無言で附随した米友という男は、小さくてまんまるい。道庵先生のおともとしての米友も、先生の長身に加うるに、自分の短躯を以てしているから、いつもこういう取合せには慣れているが、今日のは浪人が長い釣竿をかついでいるのに、米友は、短い例の杖槍を肩にして、ひょこひょことついて行くのだから、大人島と小人島とで調練の競争でもしながら歩くようで、よそ目にはずいぶんおかしいが、米友当人はおかしいともなんとも思わない。