Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 254.021 Zeichen · 495 Bildschirme
白雲は柳田に調子を合わせてやるために、多少ともその歩調をおろさざるを得ませんでした。
かくて行くうちに、ふと前に白い鏡のようなものの大きな展開を見ました。
「やあ、池ですか」
「沼だ――入江かも知れない」
このまま進めば、必ずその沼に突入する。
二十四
白雲がまず眼を以て認め得たところのものも誤りなく、柳田が耳を以て捉え得たところのものにも間違いがなかったことは、二人が進み行くほどに、ようやく明確に証拠立てられました。
突当りに沼があって、その向うに小高い岸があって、その一方に森があって、その森蔭から右の一点の火光が射して来るのです。
それにつれて、同じところから異様なる鳴り物の音が、ようやく鮮かに流れて来るのを、柳田がまた小耳を傾けて、
「何ですか、笛でありますか」
「いや、笛ではない」
「鼓ですか」
「いや、鼓でもない」
「三味ですか」
「そうでもないようだ、胡弓のような響きがする」
「暢気な奴ですね、こんな原っぱの一つ家に、鳴り物を鳴らして楽しむなんて」
「おかしいぞ」
流れて来る音は聞き留めたが、楽器そのものが何であるかは、はっきりと受取れないので、