Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 254.021 Zeichen · 495 Bildschirme

Aozora Bunko

そこで声高にマドロスが手風琴をあやなしながら唄い出したが、歌句は一向何だかわからない。本来、今までのマドロス芸術について、歌詞そのものは一向にわからないで、そのメロデーについて感心して聴いていたのが、これから日本のものを相はじめますということになってみると、その八重山とか、八重山節とかいうものが、歌詞はむろん相当にわかって、一層の興味があるだろうと予想したが、わからない。本来演奏者自身がわかってやっているのではないから、これは詮索しても駄目――ただ、盛んに唄い出すマドロスの咽喉を見て、八重山の女の世界的だという咽喉を想像するよりほかはないのですが、想像してみたところで、以前わからない異国情調を聞かされたほどの感興は、どうしても起らないらしい。

二十七

だが、とにもかくにも、このイカモノ音楽師は、世界的だという八重山節のコッピーを取って見せてしまうと、またもや息をつく遑もなく、

「今度ハ、ガシャガシャ節ヲオ聞キニ入レルデス」

「まあ、待って頂戴、マドロスさん、今のその八重山節は、素晴らしいものかも知れないが、その土地へ行って、世界一だとか、日本一だとかいう声の練れた島の娘たちの咽喉から直接に聴かなけりゃ、本当の味がわからないわね、地唄というものはみんなそうなのでしょう、日本のものを聞くくらい