Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 178.374 Zeichen · 345 Bildschirme
おれも面白くねえから、あんまり大事にしてやらなかったが、やっぱり前の男と切れなかったのか、また別のをこしれえやがったのか、ああして追出てしまやがって、その後は、さっぱり消息を聞かねえ、聞きてえとも思わねえし、聞きたくもねえのだが、ロクなことはあるめえよ、本木にまさる末木なしでなあ、人間、一ぺん夫婦となった以上は、どっちにどういう間違いがあっても、離していけず、離れていけねえ、間男をしようとも、やくざをしようとも、そりゃ亭主の器量が足りねえんだとあきらめて、嬶は免してやることだ、一生可愛がってやることだ、おれはそう思うよ。あの時に、おりゃ、もう少し嬶を可愛がってやるんだっけ。苛めもしなかったがな、面白くねえから、いい顔を見せなかった、朝晩いい面を見せられなけりゃ、女房は辛いよ、女房だけが悪いたあ言えねえ、亭主にそれだけの徳がねえから、女房が悪いこともするということになるんだ。だから、若い娘にはいい亭主を持たせてやりてえ、なるべく早く、なるべくいいところへ、物心のつかねえうちにかたづけてやるのが、年寄役のつとめなんだ、いい御亭主になれなかった罪滅ぼしに、おれは、せめていい世話人にだけはなってやりてえ。