Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 104.838 Zeichen · 204 Bildschirme
軽蔑してはならないのだ。
白雲は、そんなことまで思い出していたが、まだ船頭の影も形も見えない。不平がようやく沸き上ってくる。いくら東北人は鈍重であるからといって、これではたまらなくなるのも道理だと考えました。
いったい船頭は、どこに何をしているのだ。こっちの岸の舟小屋にだって一人や二人いなければならないではないか。いないとすれば向うの小屋に何をしている。
悠々たる白雲も、ついに少し癇癪玉が焦れてきて、向うの岸を見つめていたが、どうも遠目にはっきりと見えないのをもどかしく思いました。眼を拭ってもう一度見直そうとした途端――白雲がはっしとばかり思い当ったことがあります。われながら迂濶千万、実は昨日、船を立つ時に、駒井氏から借用して来た「遠眼鏡」というものが、ここにあるではないか。この行李の中に納めて来て、こんどはこれをひとつ充分に活用してやろうとの楽しみが、こんどの旅程の一つの新しい景物と期待していたのを、今まで忘れていたのだ、こういう時だ、この時だと気がつくと、白雲は急いで行李を解いて、その中から取り出したのが最新式の「遠眼鏡」であります。
二十七