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Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠10

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠10 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 285.635 Zeichen · 558 Bildschirme

Aozora Bunko

今だって、そうです。

酔っぱらいは嫌いである。男の酔っぱらいでさえ、醜態と思っている兵馬が、女の酔っぱらいというものを、この世における最も醜いものの一つに数えたいのは、あながち潔癖とばかりも言えますまい。

だが、こうして、ころがり込んでみると、それをひっとらえて面罵をこころみたり、たたき出したりするような気になれないことが、自分の弱味だと思わないでもない。人に言わせれば、相手が相手だから、それでのろいのだと笑うかも知れない。

さて、女の酔っぱらいを醜態の極として、日ごろ、排斥はしていながら、こうして見ると、やはり一種の同情が、兵馬の胸には起るのを禁ずることができません。

どのみち、こういった社会の女だから是非があるまい。自分が嫌いでも、客のすすめで飲ませられることもあるだろう。

またなかには、酒でも飲んで心を荒ましておかなければ、たまらない女もあるだろう。

どのみち、好んでこういう社会に入りたがる女ばかりあるものではないから、ここに来るまでには、それぞれ相当の身の上を以て来たのだろうから、それをいちいち、きびしい世間の体面や礼儀で責めるのは、責めるものが酷である。