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Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠10

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠10 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 285.635 Zeichen · 558 Bildschirme

Aozora Bunko

その時のなごりで、有明神社の祭礼のうちに、八面大王の仮装がある。

大王にふんする鬼が、附近の女を奪って帰ると、それを、田村麿にいでたつものが、奪い返して大王の首を斬る、という幼稚古朴な仮装劇が、ある時代に、若いものの手で行われたことがあるという。

つまりはその古式を復興して、いま、馬上で走せて行った鎧武者が、つまり八面大王なのだ、あれが中房へ行くと、田村麿の手でつかまります――という。

最初の時代には、なんでもあの八面大王が、そこらにいあわす女ならば、女房でも、娘でも、かまわず引っさらって、生のままで、荒縄で引っかついで行ったものだが、今は相当遠慮して、女はあのつづらの中へ入れて参ります――という。

では、あのつづらの中には、かりに掠奪された女がいるのか――その女こそいい迷惑だ、と兵馬が笑止がりました。

二十三

こうして仏頂寺、丸山らは、煙の如く長野へ向けて立ってしまい、宇津木兵馬は、アルプス方面の懐ろへ向って参入せんとする場合に、ひとり道庵先生と米友のみが、同じところにとどまっているべき理由も必要も、あるはずはありません。

果して道庵先生は、起きて朝飯が済むと共に、床屋を呼びにやりました。