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Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠10

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠10 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 285.635 Zeichen · 558 Bildschirme

Aozora Bunko

「ははあ、それは詩吟の一つの流儀です。御承知でしょう、九州の広瀬淡窓によって起された調子なのです」

「なるほど」

「唐音のことは暫くここに論ぜず、朗詠のことも暫く置き、ちかごろでは、この淡窓流と、それから、もう一つはそれと相対して山陽流というのが、書生の間に行われます」

「そうですか」

「その間に、肥後に起って面白い一つの吟じ方がありますが、まあ近ごろ流行の吟声としては、淡窓流と、山陽流と、二つでしょう。どちらも特徴があって、さながら、淡窓と、山陽との、性格を現わしているようです。淡窓を呂の黄鐘とすれば、山陽のは律でしょう。一は温雅にして沈痛、一は慷慨にして激越とでも言いましょうか。では、ひとつその淡窓流をまねてやってみます」

と前置をして、田山白雲は朗々たる音吐で、次の詩を吟じ出しました。

君聞かずや胡笳の声最も悲しきを

紫髯緑眼の胡人吹く

これを吹いて一曲なほ未だ終らざるに

愁殺す楼蘭征戍の児

涼秋八月蕭関の道

北風吹き断つ天山の草

崑崙山の南、月斜めならんと欲す

胡人月に向うて胡笳を吹く

胡歌の怨みまさに君を送らんとす

泰山遥かに望む隴山の雲

辺城夜々愁夢多し

月に向うて胡笳誰か喜び聞かん