Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠10
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠10 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 285.635 Zeichen · 558 Bildschirme
「駄目よ、三味線なんて、わたしのがらじゃないけれど、あんまり退屈するものだから、退屈凌ぎに持ち出してみました、お前こそ、なかなかこの道に堪能だという評判じゃないか、一つやってお聞かせな」
「ど、どう致しまして、たんのうは恐れ入りやす、全く恐れ入りやす」
金公がイヤに恐縮するのをお絹が見て、からかってやる気になり、わざと三味線を押しつけて、
「何でもいいから一つ、やってごらん」
「いえ、どう致しまして、全く……」
「そんなことを言わないで」
「どう致しまして」
「さあ、おやり」
「いけやせん、全く」
「何でそんなに遠慮をするの、今日こそはお前の腕を見て上げるから、一つおやり」
「どう致しまして」
「やらないの?」
「いえ、その……」
「やらないの?」
「いえ、その……」
「やらないの、それとも、やれないの?」
「ど、どう致しまして」
「やらないのなら、やらないとお言い、やれないのなら、やれないとはっきり言ってごらん」
「全く以て、その……」
「ふだんの広言に似合わないじゃないか、お前の日頃の口ぶりでは、道具さえあれば何でも御所望次第、というようなことを言いながら、こうなって後ろを見せたがるのがオカしいじゃないか、今日はこの通り、ちゃんと道具が整っているのだから、否応は言わせません、一つ弾いてごらん」