Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠10
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠10 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 285.635 Zeichen · 558 Bildschirme
川へ転げ込んだんだ、冗談じゃねえ、深いぜ、青んぶくだぜ水が……あの先生、泳ぎを知らねえんだろう、それに酔っぱらってると来ているから、あがきがつくめえじゃねえか、それにこの通りの岩だろう、つかまえどころがあるめえ、土左衛門だ、わが道庵先生を木曾川まで連れて来て、土左衛門にする奴も奴だが、させる奴もさせる奴だ。
「ちぇッ」
米友は、自分の身体へ火がついたように、あせり出しました。
「ほんとうに世話の焼ける先生だ、油断も、隙も、なりゃあしねえ」
米友、いかに俊敏なりといえども、寝覚の床の岩石の上を走るには、そう短気一方にばかりはゆかない。
「ちぇッ」
幾度か舌打ちをして、もどかしがり、子獅子が千仞の谷から、こけつ、まろびつ、這い上るような勢いで、川下の、その川流れの、溺死人の、独断の推定の道庵の土左衛門の存するところに、多数が群がり集まって、罵り騒いでいる方向に飛んで行きました。
しかし、その間にも、単に激憤するばかりではない、道庵先生の世話の焼けることの甚だしいのに業を煮やしているばかりではない、一面には例によって、自分の責任感に激しくむちうたれているのは事実です。