Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠10

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠10 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 285.635 Zeichen · 558 Bildschirme

Aozora Bunko

グルグル巻きにしたり、お下げにしたり、洗い髪のままでいたりするんですけれど、人のつき合いがありませんから、これが無作法にもなりませんし、またちっとも恥かしいとは思いません。

万葉集の歌には、よく髪の毛のことがありますのよ、女は髪の毛を、生命のように大事にすることがあります。

自分でさえ、手ざわりのやわらかな毛をいじっていると、可愛らしくなってしまうことがあります。

わたしは、髪の毛を美しく結んで、人に見せるよりは、解いた髪の毛を、自分の腕に巻いている心持が何とも言われません。

弁信さん――

こうして、わたくしは、自分の髪の毛を腕に巻いたり、ろくでもない器量を水鏡にうつしたりして、ひとり、いい気持になって、離れ岩の上でさんざん遊んで、宿へ帰ることを楽しみにしていたのですが……もう二度とはあの岩へ行きますまい。

今度という今度は、もうあの岩へは遊びに行きますまい。……こんなことを言いますと、また何か水の底で、おそろしい人の死骸でも見たのかと、あなたが心配してお尋ねになる様子が、わたくしにありありとうつりますが、決して、そういうわけではないのです。

きょうというきょうは、何ともいわれないいやな思いが、不意にあの岩の上で起りましたのは……