Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠11

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠11 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 368.567 Zeichen · 720 Bildschirme

Aozora Bunko

あんまり存じませんね」

「よしよし、それはその辺でいい。それから一つ、引続いてがんりき、貴様に少したずねたいことがあるのだ」

「改まって、何でございますか」

「貴様は、それ、柿の木金助のことを詳しく知ってるだろう」

「え、なんですって?」

がんりきの百蔵は、空とぼけたような声をして聞き耳を立てながら、草鞋の爪先で、ポンと煙管の雁首をたたく。

「柿の木金助の一代記を、お前は詳しく知っているだろうな、がんりき」

「柿の木金助ですって、そりゃ何でございます、ついお見それ申しましたが」

「知らんのか」

「え、存じません、一向……」

「商売柄に似合わねえ奴だ、貴様は」

南条にさげすまれて、がんりきは一層とぼけ、

「そうおっしゃられちまっては一言もございません、何しろがんりきは、御覧の通りの三下奴でございまして、先生方のように、字学の方がいけませんから、せっかくのお尋ねにも、お生憎のようなわけでございまして……」

「字学の方じゃないのだ、蛇の道は蛇といって、貴様なんぞは先刻御承知だろうと思うから、それで尋ねてみたのだ」

「ところがどうも、全く心当りがねえでございますから、お恥かしい次第でございます」