Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠11
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠11 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 368.567 Zeichen · 720 Bildschirme
「どうしてな」
「まあ、早い話が、あの千枚分銅の一枚が、かりにどこかに残されてあると致しまして、殿様、その一枚の目方が、おおよそどのくらいあると思召します」
「左様――なるほど、形はよく知っている、それに『行軍守城用、勿作尋常費』と刻印があることも聞いている、大きさもおおよそのところはわかっているが、目方はどのくらいあるかなあ、それはちょっと聞き洩らしたよ」
「七兵衛も、そこに抜かりがございました。御宝蔵へ忍び込み、まんまとちょろまかして、小脇にかいこみ、さて花道へかかって、四天を切って落しの、馬鹿め! と大見得を切って、片手六方で引込みの……と至極大時代のお芝居がかりで当ってみましたが、なんの、殿様、あの千枚分銅の一箇の目方が四十八貫目あると知った日には、うんざり致しました」
「ナニ、四十八貫目……それが一かたまりの金か」
「間違いございません。四十八貫目ではいくら金でも、ちょっと手に負えませんな、よしんば、盗み出したところで、張貫の小道具のように片手に引っかかえるというわけには参りません、ようやっと持上ったにしたところが、持ち出すまでには夜が明けちまいます。