Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠11
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠11 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 368.567 Zeichen · 720 Bildschirme
たら、どんなものかと、そんなばかな了見で、仕事にかかったものでございます。それでもまあ、苦心の甲斐があったというものか、ようやくこのごろになって、その一つだけは、その目方と、在所だけは朧げながら突留めて参ったという次第でございます」
「そうか、さすが蛇の道だ、拙者共の伝手で、どうしても要領を得なかったものを、お前の働きであたりがついたとは感心だ。いったい、その代物はどこにある?」
「その一つは、たしかに尾張名古屋の城の、御宝蔵にあるとこう睨みました」
「名古屋の城に――」
「はい、尾張名古屋のお城というところには、どういうものか、徳川のお家の選りすぐった宝という宝がよせ集めてあるようなあんばいでございますな。大阪の城から取って来た、太閤様のエライ品物はお江戸には置かず、みんな尾張の名古屋にしまってござるというのは、権現様の思召しで、名古屋が、何につけても、いちばん安全だというところから、そんなことになすったという説もございますが、太閤様の御威勢でおこしらえになった贅沢品という贅沢品がすぐって、あの尾張名古屋の城に入れてございますようですから、たいしたものでございます。