Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠11

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠11 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 368.567 Zeichen · 720 Bildschirme

Aozora Bunko

でありました。

お銀様とお角の一行も、その見物の群集に交って、歩きにくい道を進んで行くと、後ろが遽かに物騒がしい。

振返って見ると、人々が怖れて、逃げて通すのも道理――酔っぱらって、傍若無人に振舞いながら、こっちへやって来るのは、血気盛りの二人の若い、二本差しているところから見ても、このあたりの藩の士分の者と見えるそれが、かなり酒気を帯びているらしく、傍若無人に振舞い、農工商連の怖れてよけて通すのをいいことにして、婦人をめがけて戯れかかるらしい。こうして見物に行く婦人連をおびやかしながら、ようやくお角と、そうしてお銀様の一行のすぐ後ろまで迫って来ていました。

お角は、ちょっとイヤな面をして見ましたが、なあにと軽くあしらって、やり過ごしてしまった方がいい……少し避けて通そうとすると、どっこい、二人の生酔いのさむらいが、いい獲物と、やにわにお銀様の方に近づいて、その頭巾へ手をかけようとしますから、お角がそのところに立ち塞がりました。

「ホ、ホ、ホ、たいそうよいお機嫌でいらっしゃいますね、でもお足許がおあぶのうございますよ」

こういった気合に、二人の生酔いの悪ざむらいがちょっと気を呑まれた形でした。