Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠11

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠11 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 368.567 Zeichen · 720 Bildschirme

Aozora Bunko

そのうちの二名は、たしかに、昨日の藤川河原の立者の再現であることをお角は見誤りません。

自分たちにしたのと同様に、まずその美少年が棒鼻をおさえると、駕籠の中から転がり出した一人の男。

それは遠目で見てもわかる、小肥りにして丈の高いかの料亭の親方。たしか名古屋の河嘉の松五郎とか名乗っていた、その男に違いない。駕籠から転がり出して、美少年に武者ぶりついたところを、早くも美少年の刀が抜かれて、一太刀浴びせたようです。

一太刀斬られて腕を打ち落され、後ろへひっくり返るところを、

「昨日の無礼、覚えたか」

と言ったその声が、お角のところまで透るほどです。よくよくの恨みをこめたためでしたろう、さまでの大音ではなかったが、キリキリと歯ぎしりする音までが、お角の耳にまで聞えたようです。

それから後、走せ加わった都合五六名ほどの者が、

「僭上者、無礼者、憎い奴、身の程知らず、これで思い知ったか、岡崎武士の手並!」

寄ってたかって、骨髄に徹する恨みのほどを乱刀の下に、柄も、拳も、透れ透れと、刺しこむのです。

残忍至極だが、昨日の結果としては、是非のほど、何とも言えない!