Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠11

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠11 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 368.567 Zeichen · 720 Bildschirme

Aozora Bunko

「それは大仕事でございますね、外国とおっしゃるのは、ドチラでございますか」

「外国……とだけでは、さっぱり当りがつくまいが、実はこっちにもまだ行先の当てはついていないのだが、まあ、伊豆の小笠原島よりは、もっと遠い、呂宋とか、高砂とかいうところ、或いはもっと、ずっとのして、亜米利加方面まで行くかも知れぬ」

「それはそれは、たまげたおもくろみでございます、左様な遠方へお越しになるお船は、さだめしめざましいことでございましょう」

そこへ、また給仕役の金椎が来て挨拶しましたから、駒井が、

「ちょうど、食事時だ、これから食堂へ行って、食事を済ましてから造船所へ案内いたそう」

と言って、自分が先に立ちましたから、七兵衛はそのあとに従います。

例の食堂に、今日は七兵衛という珍客を一人加えて、七兵衛が、全く勝手が違って戸惑いをするほどの変った形式で、食事を進めていると、さきほどから気がかりになるのは、程遠からぬ物置で、泣きわめく声。泣き疲れたのか、一時は低くすすり泣きのようにまで落ちていたのが、この一同が食卓を開くとじきに、またすばらしい声で号泣をはじめました。

駒井は苦い面をする。