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Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠11

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠11 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 368.567 Zeichen · 720 Bildschirme

Aozora Bunko

天高く馬肥ゆといった注文通りに、一方には海闊くという偉大な景物を添えているのだから、二人の気象も、おのずから昂然として揚らざるを得ないような有様です。

「どうです、田山君、この辺の海は」

と、駒井甚三郎が海をながめて、少し後れた田山を顧みて言いました。

「海岸の風物が一変したら、海そのものまでも別のような感じがします」

と、田山白雲が答えました。

「そうですね、九十九里は全く別世界のような気がしますね、大東の岬以来、奇巌怪石というはおろか、ほとんど岩らしいものは見えないではありませんか、平沙渺漠として人煙を絶す、といった趣ですね」

「左様、小湊、片海あたりのように、あらゆる水の跳躍を見るというわけでもなし、お仙ころがしや、竜燈の松があるというわけでもなし――至極平凡を極めたものですね、海の水色までが南房のように蒼々として生きていません――沼の水のようです」

「しかし、この九十九里が飯岡の崎で尽きて、銚子の岬に至ると、また奇巌怪石の凡ならざるものがあります。それから先に、風濤の険悪を以て聞えたる鹿島灘があります。ただ九十九里だけが平々凡々たる海岸の風景。長汀曲浦と言いたいが、曲浦の趣はなくて、ただ長汀長汀ですから、単調を極めたものです」