Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠16

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠16 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 268.946 Zeichen · 520 Bildschirme

Aozora Bunko

なるほど、そう言われてみると、新しい。家は特別に新しくはないが、室内の調度というものが、ほとんどすべて新しく一変している。それは誰が一変さしたものか、問うまでもなく、御本人の米友公のもたらした一つの恩恵なのであります――というのは、米友が長浜から帰ることなしには、この室内もこんなに新し味が増すわけはなく、また同時に、米友がたとい長浜から帰ったにしたところで、手ブラで帰ったんでは、こうまで室内の面目を一変することはできない。つまり、米友が無事に――あんまり無事でもなかったけれども、とにかく、馬に積んだ荷物を、ほとんど遺失と損傷なしに引っぱって、ここまで戻ったればこそ、今晩こうして、お雪ちゃんをして新しい気分に喜ばしめることができたのです。

ごらんなさい、新しいのは、単にお雪ちゃんが雪のような指先であしらっている庖丁ばかりではありません、その下に据えた俎板も、野菜を切り込む笊も、目籠も、自在にかけて何物か煮つつある鍋も、炉中の火をかき廻す火箸も、炉辺に据えた五徳も――茶のみ茶碗も、茶托も――すべて眼に触るるものがみんな新しい。ただ古いのは自在竹の煤のついたのと、新鍋の占拠によって一時差控えを命ぜられている鉄瓶だけぐらいのものですから、この室内すべてを照明するところの光の本元としての燈明台も、むろん最も新しい