Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠19
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠19 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 319.771 Zeichen · 617 Bildschirme
他の一方のは、まだ木の香も新しい表札で、
「御陵衛士屯所」
とありありと読める。これを山崎譲が指して、
「あれ見給え、あれが高台寺の月心院、伊東が牛耳をとって、御陵衛士隊の本部として固めているところだ」
「なるほど」
「あの菊桐の御紋章が物を言うのだ、あれにはさすがの近藤勇も歯が立たない」
「伊東の得意とするところだ――事ある毎に菊桐御紋章の提灯を持ち出すことが伊東の得意で、その提灯を見て切歯するのが近藤勇」
高台寺はそのまま過ぎて、なお同じ歩調で進んで行くと、ようやく一つの橋のたもとへ出ました。どこまで続くと思った町並の単調が、ようやく高台寺の提灯で破られると、今度は、橋にかかって来ました。橋は京都の名物の一つ、ただし、何という橋かその名はわからない。
木津橋とも読めれば、木屋橋と読めないこともない。また読みようによっては大津屋橋とも読めそうだ。その橋の南側のところが板囲いになっている。多分、近い幾日かの間に火事が起って、その焼跡だろうと思われる。
四十六
「向うから人が来るよ」
なるほど提灯をつけて橋を渡って、こちらへやって来るものがある。