Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠19
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠19 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 319.771 Zeichen · 617 Bildschirme
「文武を以て農事と思うべし」などと聖人のようなことを言い、「庭へは諸木を植えず、畑をこしらえ農事をもすべし、百姓の情を知る、世間の人情に通達して、心に納めて外へ出さず守るべし」などと教訓し、おれも支配から押しこめに会って、はじめは人を怨んだが、よく考えてみると、みんな火元は自分だと観念し、罪ほろぼしに毎晩法華経を読んで、人善かれと祈っているから、そのせいか、このごろは身体も丈夫になって、家内も円満無事、一言のいさかいもなく、毎日笑って暮らしている、というようなことで――読んで行くと、自分は箸にも棒にもかからぬ放埒者だが、これでも、人を助けたり、金銀を散じたりしたこともある、その報いか、子供たちがよくしてくれる、ことに義邦(麟太郎)は出来がよくて、孝心が深く、苦学力行しているから、おれは楽隠居でいられる、おれがような子供が出来た日には両親は災難だが、子孫みな義邦のように心がけるがいいぜ、と親心を現わしたところもあるし、女の子は幾つ幾つになったら、何を学べ彼を習えと、たんねんに教えてみたり、そうかと思えば、序文は一つの懺悔になっていて、その結びが、
「子々孫々ともかたくおれがいうことを用ゆべし先にもいう通りなれば之までもなんにも文字のむずかしい事は読めぬからここにかくにもかなのちがいも多くあるからよくよく考え